「私たちの主張」 - 未来を創造する建設業

  • 宮本 亜衣子
      建設業と聞くと一般的に「男性が多い、体力仕事、汚れる」のようなイメージがあるのではないでしょうか?私もそのようなイメージを抱いていた一人です。
      父親が左官職人として働いていたため、いつも作業服で汚れて帰ってくる姿を見ていました。しかし、作業着が汚れていることが私には悪いイメージとしてではなく寧ろ、かっこいいとさえ思っていました。
      職人という職業に興味はありましたが現実、働く機会や接点が私自身にありませんでした。そんな時に人伝えで、香川県に職人育成塾が開校されることを耳にしました。興味を持った私はすぐさま入塾希望を願い出たことを今でも覚えています。
      縁があって職人育成塾に入塾することが決まり、入塾後は左官以外の内装業種を知ることになりました。今まで知りえなかった事を学ぶことが新鮮で毎日楽しみに通っていました。
      その中でも私が興味を持ったのが「軽天」と呼ばれる仕事です。知れば知るほど、この仕事に興味を持ちもっと、学びたいと思うようになり軽天・ボードの内装工事業を担っている新日本建工株式会社への就職を希望しました。新日本建工株式会社の岡村社長との出会いで人生が激変しました。
      働き始めて数カ月、職人育成塾にて一通りの基礎を学びましたが、実際の現場へ入ると現場で学ぶことが数多く、材料の搬入、力仕事が必要となる場合など大変なことが多々あります。大変ではあるけれど、物を作っていく楽しさ、達成感などは自分で実際に経験しないと分かりませんでした。一般的なイメージはまだ変わることは難しいかもしれないけれど、私が以前思っていた建設業のイメージとは違う、思っていた以上のことを今実感できています。
      しかし、現状男性が多いこの仕事に、三十九歳の私が入って行く事には勇気と覚悟が必要でした。私は四歳の男の子と二歳の女の子、二人の母親です。今は二人の子どもをこども園へ預けて出勤していますが、作業現場によっては遠方になる事があり朝が早く子どもを自ら送って行く時間がありません。他に頼める人もいないため、割高になってしまいますが家事代行業者に子どもの送りをお願いしています。金銭面は厳しい状況ですが、会社の理解と家族の支えのおかげで少し無理はしていると思うけど、将来の夢と子どものために続けてられています。もっと女性として働きやすい環境、子育てしながら働いていける環境に変化していくことを切実に願うと共に、女性職人が増える事も願っています。建設業で女性が働けるのは難しいと考えている方が過半数以上いるのではないでしょうか。女性は「働きやすい環境」それと「職人になれるきっかけ」があれば、女性職人は増えていくのではないかと考えます。私にとっては、それらが『職人育成塾』でした。女性が現場で働くにはハードルが高いと不安がありましたが、内装業は女性にも活躍の場がある事を現場に実際に入る事で実感しました。
      私の夢は、軽天職人として香川県初となる女性親方になること。親方としてバリバリ仕事をしながら子育てもするという両立は大変なことだろうけど、ものすごくかっこいいことだと私は思います。女性でも親方になれる、子育てしながらでも活躍している。というお手本になりたいと思っています。大切なのは自分の努力。努力次第で変わってくることを今の若い子たちへ伝えていくのと共に、「女性職人として活躍できる建設業」と、周りからそして社会から思ってもらえるように、これから先、日々努力し精進していきたいと思っています。