• 中川 智樹
      現在、日本では東京オリンピックの準備や東日本大震災の復興工事のため、公共工事が増加しています。また、寿命を迎えたビルや建物、橋、道路といった土木構造物のメンテナンスなど、土木を学び、土木の仕事を志している私達にとって、このように必要とされ活躍できる時代は今後おとずれることはないといっても過言ではないと思います。
      私が学校の実習やインターンシップなどを通して感じた土木の魅力は二つあります。一つめはものづくりを通し、仲間の大切さを知ることができるということです。足場や小屋組みを立てる時、安全確認のため周りへの気配りはもちろん、皆で一つのものを作るために協力し合わなければなりません。そこからお互いに信頼関係が生まれ、仲間としての絆が深くなると考えます。私は剣道部に所属しているのですが、いつも心に留めている言葉があります。それは「仲間がいるからくじけずに最後までやり通すことができる。」という言葉です。どんなに辛い練習や、苦しくて辞めたいと思った時でも、仲間の存在が自分を支えてくれました。土木の仕事はこれ以上に苦しくて大変だと思います。しかし、自分は一人じゃない、支えあえる仲間がいることで、やり通す力が沸いてくると思います。
      二つめは、土木には見えない格好良さがあるという点です。東日本大震災の時、テレビでは自衛隊の方々が懸命に人命救助される姿などが連日放送されていました。もちろんその自衛隊の方々が救助に行くための道は、土木技術者によって整備されたものです。瓦礫だらけの危険な道を、復旧のため、誰よりも早く動いたのです。しかし、このことはニュースでは全く触れられていませんでした。この震災当時、私は中学生で、高校は鹿町工業高等学校土木技術科に進学しようと考えていたのですが、このように目立たない危険な場所で瓦礫や泥水の中を作業しなければならない土木の仕事に対して「辛くてきつい仕事」というイメージを持っていました。そして迷いながらこの高校に入学したのです。しかし、この二年間、沢山の実習の授業を通して人々の生活の基盤を支えるこの「土木」の役割を学ぶことで、考え方も変化していきました。今はあの災害時、復興への第一歩をいち早く踏み出した土木技術者を尊敬しています。たとえ人には見えなくとも、「人のため、世のため」になるこの仕事に誇りを持っています。
      これからの数年、復興やオリンピックにむけ、大きく日本が変化する時です。私もこの貴重な機会に土木技術者としてこれからの日本の役に立ちたいと考えています。まだまだ技術も知識も人間としての力も足りませんが、これから積極的に沢山のことを学んでいき、経験し、いつか自分が造るもので、日本の土木技術がすばらしいものだと世界中の人々を驚かし、感動させたい。これが私の夢です。