不動産部門を分社化したい

バブル期に買った不動産の借金に苦しんでいます。公共事業も請け負っているので、できれば建設業と不動産業を切り離したいのですが。

かえって資金繰りに窮することも

 会社の分け方には会社分割と営業譲渡があり、それぞれ一長一短があります。
 会社分割は手続きがたいへんですが、適格分割であれば税制上、帳簿価額で資産や負債を分離でき、含み損失が表面化しないなど有利に会社を分けることができます。
 営業譲渡は、不動産部門を移転すると含み損失が実現するなど税務上問題が発生することがあるので建設業部門のほうを譲渡することになりますが、経審の営業年数がゼロになるデメリットがあります。ただし、営業年数があり後継者がいないような会社を安く買収できれば、その会社を譲渡の受け皿会社とする方法も考えられます。
 どちらのスキームも建設業の要件を気にせず、不動産が処分しやすくなるメリットがありますが、建設会社が不動産会社に賃料を支払い借入金を返済していくことになるので、収益が上がらないとかえって資金繰りに窮してしまいます。
 また、当然のことながら、金融機関の同意もあらかじめ得ておく必要があります。
 入札参加資格については、会社分割の場合は県や国に対して分割時経審の随時申請が可能です。
 一方、営業譲渡の場合は入札参加資格承継申請を行うことによって、基本的には工事実績等を引き継ぐことができます。県や国に対して営業譲渡時経審の随時申請が可能ですが、市町村の取り扱いは事前に相談が必要です。
 いずれにしても、仕掛工事等の引き継ぎの問題もありますので、各発注機関に事前に相談することが望ましいでしょう。
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