経理スタッフを一人前に育てるには
長年経理を担当してきた人が退職し若い社員にバトンタッチしましたが、一人前の経理になるには何が必要ですか。

パソコンソフトを使った経理が一般化するまでは、とにかく日々の管理をし、最終的にきちんとした決算書を作ることが経理の仕事であると考えられてきた傾向があります。しかし、最近では「経営に役立つ資料を必要に応じて提供すること」が経理の重要な役割と考えられるようになってきました。御社の場合、前任者からの事務引き継ぎはていねいに行われていて、実務の基本は理解されているようなので、ここでは大きな留意点を3
つアドバイスします。
ひとつ目は、経理担当者として譲れない気持ちを持つこと。御社の従業員は20名いますが、経理はひとりで当たっています。営業、工務など他の部門との連携で資金管理をしていく必要がありますが、若いことと経理担当がひとりであることを理由に、とくに原価管理や入金状態が甘くならないよう厳しくチェックしましょう。営業会議などに積極的に出て、
入金予定変更など情報をこまめに入手することが肝心です。
2つ目は、数カ月先の資金需要をキャッチすること。現状は2〜3カ月先までの資金繰表を作成していますが、6カ月以上のものを作成するようにおすすめします。売上予定は立たなくても、借入金返済や固定費についての支払い予定は立つので、資金繰り表に計上しておくことで必要売上高をつかんで、社長や営業担当者に「○月先には△△万円の売上高が必要」と具体的な数値目標を伝えることができます。
3つ目は、借入金元本の返済計画。借入金元本を計画的に削減するため、3〜5年先の借入金残高の予想を立てておくことをおすすめします。それを1年ごとの計画に落とし込み、売上高との整合性をはかり、具体的な計画を作っておきましょう。