利益率を上げるには

公共工事でもなかなか利益が出ません。利益率を上げるにはどうすればいいでしょうか。

鍵は実行予算にもとづく管理

 建設工事の請負代金は通常、契約時に決まっているので、利益を出すにはひとつひとつの工事のコストを管理し確実に利益を積み上げていかなければなりません。公共事業が多かった時代には勘と経験に頼った経営が成り立ったにしても、いまの時代を乗り切るには数字にもとづく経営への切り替えが不可欠です。
 建設業では、工事コストの管理は「実行予算」によって行われます。実行予算とは、受注した工事について工事着手前に立てる予算のことです。
 実行予算は、経営面では企業の目標利益を予測するもとに、工事面では個々の工事のコストの目標値に、購買面では外注業者への発注額をチェックする指標に、営業面では次の工事案件の営業のための参考情報になるなど、大切な役割を果たすものです(国土交通省「ITを活用したコスト管理の合理化について」2004年)。
 したがって、どんな工事でも必ず実行予算と工程計画を作成しましょう。計画は作成しやすいよう、シンプルなものにすることが必要です。また御社の会計システムでは工事が終わるまで原価発生状況が把握されないようですが、工事が完了してから結果を検討してもあまり効果は望めません。施工途中でのチェックと軌道修正が可能な管理システムに変更していきましょう。
 実行予算の作成とそれにもとづく管理を徹底するためには、現在のように帳票の種類ごとに整理するのではなく、工事案件ごとに一連の書類を綴り、実行予算の作成ができていない案件の外注発注はストップするとか、注文書・請書が揃っていない請求書は受理しない等の運用上の工夫も必要です。
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