経営計画はなぜ必要

銀行から経営計画を出すように言われましたが、そうした計画は必要でしょうか。

利益確保と融資に不可欠

 御社の場合、経営計画にはふたつの大きな意味があります。ひとつが自社の利益確保の道しるべであり、もうひとつが銀行から融資を受ける条件です。
 これまでのように、公共事業をはじめ仕事が潤沢にあって単価も良かった時代は「完成工事高中心の経営」ができました。ところが、仕事量が減って単価も下がってくると「利益中心の経営」に転換しなければやっていけません。ひとつひとつの仕事できちんと利益を出し、それを積み上げるプロセスを計画し、管理するということです。
 粉飾や経審対策でその場を取り繕っても、現実に利益が計上できなければいずれは行き詰まるので「実態を良くする」ことを第一に考えましょう。最終収益が黒字になれば生き残りは可能です。計画は具体的に立てましょう。その場合、紙の上で数字を作るのではなく実現可能性が肝心です。従業員とよく話し合いながら経営計画を立案することは、自社では何が課題でどこに力を入れていけばいいか、意識を共有するうえでも効果的です。
 銀行から融資を受ける際にも、経営計画は力を発揮します。(財)建設業振興基金の「企業連携・新分野進出モデル構築支援事業」に選定されたモデル事業者アンケートによれば、「融資を受けるために必要なこと」の項目で、53.7%の建設業者が「説得力ある事業計画書の作成」をあげています(複数回答)。
 また銀行は、融資先企業をリスクに応じて格付けし(債務者区分)、格付けに応じて引当金を積んでいますが、金融庁は融資先が破綻懸念先であっても、5年から10年以内に正常先に戻れる事業計画書を作成すれば債務者区分を上位に変える可能性があるとしています(金融検査マニュアル)。きちんとした経営計画は自社の格付けアップにつながるのです。
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