民間の仕事に進出したい。留意点は
公共工事依存型の経営を脱却し、民間の仕事にも進出したいのですが、留意点は何でしょうか。

公共事業の主軸である政府建設投資は、2010年までに最大16%の減少が予測されています((財)建設経済研究所推計)。こうしたなか、競争の激化により、かつてほど利益が出なくなり、とくに土木建設会社は厳しい経営環境に直面しています。そのうえで、民間への進出にあたっては、自社の「強み」と「弱み」を冷静に把握することが大切です。たとえば、
「強み」とは長年の実績、重機などの設備が完備し、土木技術力がある、地元を良く知っていることなどであり、「弱み」には、財務体質が脆弱であり、資金調達が困難、販売力・営業力が乏しい、技術者の高齢化、などがあげられます。
次は、強みを生かし弱みを補いながら「民間進出の体制」を構築することです。民間の工事は、受注の仕方も受注単価も公共事業とは異なります。
まずは社長が先頭に立って「営業」を強化することが先決です。公共事業は工事の入札から始まるのに対し、民間事業は顧客を探したり(市場調査)、営業物件を発掘する、などといった種まき作業から始まります。また、これまで地元で培ってきたつながりを生かしながら、大手企業にはない「違い」=質をアピールすることも重要です。
「原価管理」も大切になります。いわゆるどんぶり勘定から脱却し、実行予算がきちんと機能する体制づくりが急務です。実行予算が機能するには現場を人任せにせず、事前事後の報告を求め、「数字」できちっと押さえなければなりません。「資金繰り」については、銀行とのコミュニケーションも重要です(
Q9参照)。