これからの建設業の経営のポイントは
建設業の現状と今後の見通しと、経営のポイントを教えてください。

建設投資をみると、2006年度の見通しは約52.9兆円で、ピークだった1992年度(約84.0兆円)から約4割減っています。ところが建設業者数は06年度3月末は約54万業者で、93年3月末(約53万業者)よりかえって増えているのです。このため、建設業は競争が激化しており、受注減と利益率低速が続いています。建設投資は今後とも低速が予想されるので、引き続き厳しい経営環境が続くことが見込まれます。
しかし、建設業は住宅・社会資本整備を担い、国内総生産や全就業者数でともに1割を占める重要な産業です。とくに中小・中堅建設業者は、地域の社会資本整備や災害復旧を担い、就業機会を提供する地域にとってなくてはならない存在です。たとえ市場規模は縮小しても、不要になることはありません。建設業の役割と御社の実績に誇りを持ったうえでこの厳しい環境をしっかり見据え「足腰の強い企業」に向けた経営革新に取り組んでいきましょう。
『チーズはどこへ消えた?』という寓話があります。チーズが消えたとき、ひょっとしたらまた現れるとひそかな期待を抱いてその場を離れられない者、消えたことをクヨクヨ悩む者ではなく、過去をきっぱり忘れて早く旅立った者が新しいチーズにたどりつく、というストーリーです。いくら昔を懐かしんでも、消えたチーズと同じでバブルの時代はもう戻ってはきません。この厳しい時代を新しいビジネスを確立するチャンスと捉え挑戦していくことが問われているのです。