本サイトはこれまでに寄せられた経営相談のうち、
多くの事業者の方々にとって参考になると思われる相談回答例をまとめたものです
経営相談Q&A
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アドバイザーから
/ 平野 陽子
選択肢があるうちに
決断を
事業転換をめざす建設業者が、追い込まれて受動的選択をするのではなく、 自社の存続と発展のために組織再編を行っていくにはどうすればいいのでしょうか。3つの事例から考えてみたいと思います。
@(営業譲渡のケース)公共事業削減と借り入れの負担に苦しむA社は、所有不動産も含めて営業譲渡を考えました。しかし、なかなか条件が折り合えないうちにチャンスを失い、不利な形で同業者の傘下に入ることになりました。このケースでは、多少なりとも選択肢がある内に、早めに身軽な経営をめざすなど、将来を見すえた経営上の決断が必要だったといえます。
A(分社化を図るケース)長年、商社機能も有し、建設・土木工事を幅広く営んできたB社は、分社化によって効率的な組織運営を行い、グループ全体の収益拡大をめざしました。その一環として、同業者と提携し、管工事部門を分社化できるか相談を受けました。しかし分社化すると、公共事業の入札にあたって工事施工実績が評価されなくなってしまうなど事業部門の営業活動が制約されるうえ、大きなメリットも期待できないので、慎重な対応が求められます。
B(新会社法に伴う組織見直しのケース)2006年5月1日に新会社法が施行されましたが、現行の有限会社は手続きなしに特例有限会社として存続できます。有限会社の建設業者から、特例有限会社の長短と、今後どうしたらいいかの相談を受けました。
特例有限会社は、簡易な組織で同族経営ができ、決算公告が不要、会計監査人も必要としないといった利点がありますが、その反面、同族的・閉鎖的な経営から、対外的な面で信用度を高めにくい難点があります。こうした長短と御社の事情を考慮したうえで、今後とも特例有限会社のままでいくのか、それとも通常の株式会社への移行手続きを行うのか、あるいは組織の変更手続きで、持分会社(合名、合資、合同各会社)に変更していくかを選択する必要があります。
平野 陽子
北海道 中小企業診断士 (有)ブレーン&ビジネス代表取締役。建設業の経営計画、新規事業、融資、補助・助成等の各種支援制度、企業連携等多数の実績がある。(社)中小企業診断協会北海道支部専務理事、(独)中小企業基盤整備機構・中小企業ベンチャー支援センター・アドバイザー