厳しい現実を見すえ、 計画的な取り組みを
 新分野進出や経営革新に関してのご相談では、現状の延長線では活路が見出せないため「経営革新にでも取り組もう」とか、「新分野進出しかない」という理由から検討されている場合が多いようです。しかし、こうした「でも・しか革新」、言いかえれば「現状の経営が苦しいことを理由に取り組む経営革新」では、あまりうまくいきません。
 また、新しい取り組みを開始しても成功している企業は必ずしも多くありません。その原因は「事業目標」が明確になっていないか、目標はあっても販路開拓等の「目標達成に向けての道筋」が計画されていないことが大きな要素になっています。このような現状を踏まえ、新分野進出にあたっての注意点を述べたいと思います。
 第1は、「隣の芝生は青くない」ということです。自社にとっては新分野でも、そこではすでに多くの先発業者が激しい競争を戦っています。当社は十分な知識や経験のない「新参者」にすぎません。それでもあえて戦いを挑むのですから、十分な対抗策を準備しておかなければなりません。
 第2は、「段どり八分」ということです。新分野進出の場合、「イケる」と思ったアイディアの多くは使えず、「100に3つ」が動き出せば成功です。まず、たくさんのアイデアを検討しましょう。そのうえで、目標を達成するための仕組みをあらかじめ計画しておくことです。「とりあえずやってみよう」でうまくいくほど、甘い事業はありません。
 第3は、「本格進出の前に実際の市場で試してみること」です。テストマーケティングを通じて、あらかじめ成功要因や失敗要因を検討し、「転ばぬ先の杖」を計画に追加しておきましょう。そして、決定したら必要な人材と予算を投入し、全力で進んでください。
 ワンストップサービスは、新分野進出に悩んでいる建設業者にとって貴重な機会です。皆さんなりの「成功の方程式」をつかむために気軽にご活用下さい。
高橋 雅裕

高橋 雅裕
岩手県 中小企業診断士 (株)高橋コンサルティングオフィス代表取締役。商工会議所・商工会等が主催する創業塾・経営革新講座をはじめ、中小企業支援センター等の専門家派遣制度等において個別企業の経営改善・経営革新支援を多数手がける。