選定年度
NO20-058
事業者より
・・・
取組テーマ

離れた位置から、早く正確に構造物を測定するひび割れ計測システム「KUMONOS」

法面補強対策の「プレストネット工法」は、斜面の立木を残せるほか、緑化工事でほぼ完全な自然回復が可能

「自然にやさしく、経済的な工法」を共創し、普及・施工を実践
株式会社太田建設(京都府京都市)

京都府を中心に土木建設業や砕石業、リサイクル事業を手がける(株)太田建設は、来たる循環型社会における「自然にやさしく、経済的な工法」にこそビジネスチャンスがあると着目。連携先が開発した、新たなひびわれ測定システムと法面補強工法を手に、市場への営業展開に乗り出すこととなった。

1.事業の背景と動機

循環型社会で増大する建設需要を意識

クラッシュ&ビルドの時代は終わり、これからは「"今あるもの"は長く使用し、"新たなもの"は自然にやさしく造る時代」と語る高木社長。5年程前からこの理念に賛同する企業・機関等と協力関係を結び、新分野事業への進出を図っていくこととなった。

2.進出時の苦労やその対応

新しい技術や工法をどうアピールしていくか

取り組んでいる事業(技術)は、公共工事向きのものであり、行政機関へのアプローチをどうするか、またどうやってその価値を理解してもらうかが、今回の技術開発当初からの課題である。

3.新事業の概要

先端技術で安全、低コストを追求した両技術

これまで提携先や共同で開発してきた次の2技術(工法)の普及・施工を目指す。
まずコンクリートのひび割れ計測システム「KUMONOS」。これは光波測量器とデータ解析のソフトウエアで構成し、離れた位置から、早く正確に構造物を測定する技術。仮設足場や高所作業車が不要で、安全に計測し経費も削減できる長所を持つ。
2つめの「プレストネット工法」は、法面補強対策として初期崩壊を未然に防止する工法。自然斜面の立木を残せるほか、緑化工事によって完全な自然回復が可能。さらに、光ファイバーで応力状況を観測し、地震や豪雨による災害を事前に検知できる可能性がある。

4.事業の推進体制

開発・販促面で複数機関と提携

「KUMONOS」の開発は、関西工事測量(株)、販促は太田建設グループの測量設計会社(株)エルドが担当。一方「プレストネット工法」の開発は、(株)相建エンジニアリングと(株)太田建設も参加するプレストネット工法協会が担当した。
また、京都では、NPO建設技術支援機構とも技術協力して取り組んでいる。

5.差別化戦略・競争戦略

自然保全や安全面で優位性あり

両技術とも、自然保全や安全面でのメリットが大きい。「プレストネット工法」は、初期崩壊を未然に防ぐため自然景観の保全に威力を発揮。一方「KUMONOS」は、離れた位置から安全に計測でき、またコスト縮減も図れることがあげられる。こうした技術は時代が求めるものであり、優位性としてアピールしていきたい。

6.成果と今後の課題

徐々に実績も、今後は製品PRに注力

「プレストネット工法」は、NETISに登録され、公共工事でも数件採用されている。一方「KUMONOS」は、昨年NETISに登録され、実績を積みつつあり、反響は上々である。双方とも今回の選定で普及に弾みがつくことが期待できる。
今後の課題はやはり製品としての周知であろう。特に行政側に本技術の存在や長所を知って貰わなければ始まらない。今後、展示会やNPO・関係団体の説明会などにも積極的に参加したい。

株式会社太田建設
  • 代表者
    木 英二(代表取締役)
  • 所在地
    京都府京都市
  • 資本金
    3,000万円
  • 従業員数
    27名
  • 事業内容
    昭和8年太田組として創業。昭和24年に(株)太田建設に組織変更。昭和46年に測量設計部を(株)エルドとして独立。土木工事業の他、砕石・リサイクル事業も行っている。木社長はプレストネット工法協会の理事として活動中。
  • URL
    -