選定年度
NO18-042
事業者より
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取組テーマ

試作に成功した籾殻ペレット。籾殻ペレットの量産化段階において難航しており、自社独自に試行錯誤を繰り返しながらペレット形成機の改良に取組んでいる

ペレットストーブの燃焼改良にも取組んでおり、籾殻ペレットストーブの普及にも努めていく考えである

農業副産物の籾殻(もみがら)でペレットを製造、地域のバイオマス燃料として利用
上村(かみむら)建設工業株式会社(新潟県津南町)

日本屈指の稲作地域である新潟県中越地域を事業地盤とする上村建設工業(株)は、地域で大量に発生する籾殻を有効利用すべく、ストーブ用燃料の木質ペレットを代替する籾殻のペレット化に取り組んでいる。現在、籾殻ペレット形成機を装置メーカーと共同開発しており、自社独自に改良を重ねるなど事業化へ向けて着実に進展を図っている。

1.事業の背景と動機

再生可能で永続的な籾殻の有効利用

公共事業の受注激減を受け厳しい経営環境を打破すべく全社を挙げての新分野進出を目指し、環境分野・福祉分野進出についてそれぞれプロジェクトチームを発足。環境分野においては農業副産物である籾殻をペレット化し、バイオマス燃料(ストーブ燃料)として有効活用する事業を考えた。社会的環境負荷の軽減と豪雪地域特有の冬期間の余剰人員活用に寄与するものと期待される。

2.進出時の苦労やその対応

籾殻ペレット形成機の開発に難航(試行錯誤)

当初は籾殻ペレットの連続形成が簡単にできるものと考えていたが、実際、装置メーカーから購入したステックの連続形成機をそのまま利用しただけでは良質なペレットができなかった。加水型の形成機ではペレット化が容易にできることがわかったが、加水工程を経ない連続形成に拘り、自社独自に改良を進めているところである。

3.新事業の概要

籾殻が大量発生するという地域特性に着目

地域における社会的環境として、当地域は日本屈指の稲作地域であるとともに豪雪地域でもある。大量に発生する籾殻の処分問題、冬期間における暖房費用が住民の負担になっている。籾殻を有効利用することで、住民の負担を軽減し、環境改善にもつながる事業として考えられた。再生可能で永続的資源である籾殻をバイオマス燃料(籾殻ペレット)に加工して、地域で利用するエネルギーを地域で作り出していく。

4.事業の推進体制

プロジェクトチームの結成と関係者との連携

上村建設工業(株)においては、新分野進出事業推進のために、藤木取締役部長をチームリーダーとして、各部署より人材を集結(土木部=3名、建築部=1名、総務部=1人、資材部=1名の6名体制)、本業との兼業で事業推進にあたっている。また、籾殻ペレット形成機の開発においては、装置メーカーの北川鉄工所と共同開発を実施。並行して試作した籾殻ペレットの燃焼試験(発熱量、燃焼効率、ダイオキシンの発生状況など)を(財)にいがた産業創造機構を経て公的試験研究機関に調査研究を依頼する予定である。

5.差別化戦略・競争戦略

木質ペレットと同様な燃焼を実現

籾殻ステックの連続形成機は、これまで上村建設工業(株)以外には、国内から1台、海外から3台の受注しかないため、籾殻ペレットの連続形成に成功すれば、日本初の事業化となることが予測される。籾殻という再生可能で永続的な素材をバイオマス燃料として有効活用することができれば、地域における二酸化炭素の削減、リサイクル社会の基盤を担うことができると考えている。また、籾殻ペレットストーブの燃焼改良にも取り組んでおり、籾殻ペレットの普及活動にも余念がない。

6.成果と今後の課題

良質な籾殻ペレットの連続形成の実現がキー

籾殻ペレットの試作に成功したものの、良質な籾殻ペレットを連続形成(量産化)するところで難航しており、試行錯誤しながら開発にあたっている。ほぼ課題をクリアしつつあるものの、完全な技術の確立までには至っていない。来期の需要に間に合うよう改良し、籾殻ペレット販売のためのネットワーク構築に取り組む予定である。

上村建設工業株式会社
  • 代表者
    上村 英生(代表取締役社長)
  • 所在地
    新潟県津南町
  • 資本金
    9,900万円
  • 従業員数
    47名
  • 事業内容
    特定建設業、土木・建築工事の設計施工、一級建築士事務所、宅地建物取引。
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